毎日、開封率やクリック率の伸び悩みに直面していませんか?
「もっと顧客に響くメールを送るにはどうすれば良いか?」
そんな漠然とした課題に頭を悩ませている方もいるかもしれません。
そこで今回は、そのような悩みを解決するカギとなる「セグメントメール」について、初心者の方にも理解できるよう、基本から実践的な内容までを徹底的に解説します!
ページコンテンツ
「セグメントメール」って何?なぜ今、必要なの?
セグメントメールの基本
セグメントメールとは、顧客を特定の基準でグループ分けし、それぞれのグループに最適化された内容のメールを配信する手法を指します。
たとえば、性別、年齢、これまでの購入履歴、ウェブサイトの閲覧履歴といった様々な情報をもとに顧客を分類し、そのグループの興味やニーズに合わせたメッセージを送ります。
これにより、画一的なメッセージよりもはるかに顧客に響くコミュニケーションが可能になるのです。
一斉送信メールとの違い
一般的な一斉送信メールは、リストに登録されているすべての顧客に同じ内容のメールを送ります。
これに対し、セグメントメールは、顧客の特性や行動に応じて内容を変化させる点が大きく異なります。
例えば、女性向けの商品に興味がある顧客にはその商品の情報を、男性向けの商品に興味がある顧客には別の商品の情報を送るといった使い分けが可能です。
また、
・特定の商品を購入した顧客→関連商品の案内 ・最近サイトを訪問したものの購入に至っていない顧客→限定クーポン |
など、顧客の現在の状況に応じたアプローチができるため、メールの効果を最大限に引き出すことができます。
セグメントメールのメリット
メールの効果を最大化できる!
セグメントメール最大のメリットは、メールマーケティングの効果を劇的に向上させられる点にあります。
顧客の「知りたい!」というニーズに合わせた情報を提供できるため、送られたメールは「自分ごと」として捉えられやすくなります。
これにより、メールの開封率や、リンクのクリック率が飛躍的に向上します。
たとえばペット用品のECサイトであれば、
・犬を飼っている顧客→犬用フードの新商品情報 ・猫を飼っている顧客→猫用おもちゃのセール情報 |
を送ることで、それぞれの顧客がより強く関心を抱き、購買行動へとつながりやすくなるのです。
競合と差をつける!顧客体験の提供
顧客一人ひとりに寄り添ったパーソナルなメールは、顧客に「自分のことをよく理解してくれている」という好印象を与え、顧客体験を大きく向上させます。
このように個別最適化された情報を提供することは、競合他社との明確な差別化につながります。
また顧客にとって関連性のないメールばかりが届くと、迷惑メールとして認識され、重要なメールさえも届かなくなるリスクが高まります。
セグメントメールは、顧客が必要とする情報のみを届けるため、迷惑メールに間違われるリスクを減らし、見込み顧客からの信頼を得やすくなります。
結果として、顧客は企業に対してポジティブな感情を抱き、長期的な関係構築へとつながるのです。
セグメントメールのデメリット
配信準備に時間と手間がかかる
セグメントメールは顧客を細かく分けるため、必要なデータの収集と管理に手間がかかります。
それぞれのグループに合わせたメールコンテンツを作る労力も増えるため、一斉送信に比べて準備に時間が必要です。
設定と運用の複雑さ
顧客データの取り込みや、各セグメントへの配信設定など、メール配信ツールの操作が複雑になる場合があります。
また、効果を見ながらセグメントや内容を改善していく必要があり、運用にも継続的な手間がかかる点を考慮しましょう。
セグメントメールの始め方と設定のコツ
ステップ1:顧客データを集める・整理する
セグメントメールを始める上で最も重要なのが、顧客データです。顧客の情報を詳しく知ることで、より効果的なセグメント分けが可能になります。
まずは氏名やメールアドレスといった基本的な情報に加え、購入履歴、ウェブサイトの閲覧ページ、会員登録日などが挙げられます。
これらのデータは、顧客の興味や行動を把握する上で非常に役立ちます。
データの収集方法
データの収集方法にはいくつかあります。
たとえば、以下のような方法です。
・アンケートを実施→顧客の好みやニーズを直接聞く。 ・Google Analyticsなどのサイト分析ツール→ウェブサイト上での行動を追跡する。 |
既に持っている顧客リストを整理することから始めるのも良いでしょう。
集めたデータは、後で活用しやすいように適切に整理することが重要です。このデータの整理こそが、効果的なセグメンテーションの準備となります。
ステップ2:セグメント分けをする
顧客データを集めたら、次はどのように顧客をグループ分けするかを考えましょう。
セグメント分けの基本的な例
セグメント分けには、いくつかの基本的な例があります。
例えば、以下のような方法。
・デモグラフィック情報で分ける→年齢や性別、居住地域など。 ・行動データで分ける→購入回数や最終購入日、サイトの訪問頻度 |
さらに、興味関心や趣味嗜好で分ける方法などがあります。
これらの例を参考に、ターゲット顧客に合わせた「意味のある」セグメントを作成します。
例えば、
・特定の商品カテゴリに興味を持つ顧客 ・メルマガ登録後に何も購入していない顧客 ・高額商品を複数回購入している顧客 |
など、具体的なグループを想定すると良いでしょう。
シンプルなセグメントから始めよう!
最初は複雑なセグメント分けにこだわらず、シンプルなセグメントから始めるのがおすすめです。
例えば、
「新規顧客」と「既存顧客」 「購入経験あり」と「購入経験なし」 |
といった分け方から徐々に細分化していくことで、無理なく効果的なセグメントメールを運用できます。
ステップ3:メールコンテンツの作成
セグメント分けができたら、それぞれのグループに合わせたメールコンテンツの作成に移ります。
各セグメントに響くメッセージを作るには、そのグループの顧客が「何を求めているのか」「どんな情報に関心があるのか」を深く理解することが重要です。
件名:メールを開封してもらうための「顔」となるため、セグメントの興味を引くような魅力的な言葉を選びましょう。 本文:セグメントごとのニーズに直接応える情報を提供します。 行動喚起(CTA):何をしてもらいたいのかを明確に伝え、クリックしたくなるような表現を心がけることが大切。 CTAボタンに記載する文言は「詳しくはこちら」「今すぐ購入する」「限定クーポンを見る」など、具体的な行動を促す言葉を選びましょう。 |
テンプレート活用のススメ
コンテンツ作成の手間を減らすために、テンプレートを活用するのも有効な手段です。
基本的なデザインや構成のテンプレートを用意し、セグメントごとにテキストや画像を差し替えることで、効率的に高品質なメールを作成できます。
ステップ4:配信ツールの選び方と設定方法
いよいよセグメントメールを実際に送るための配信ツールの活用と、その設定のポイントについて見ていきましょう。
ここでは初心者でも扱いやすいメール配信ツールの活用を基本としてご説明します。
配信ツールの選び方
世の中には無料・有料のメール配信ツールが多数存在します。
今回のセグメントメール配信には、顧客リストのインポート、セグメント設定、配信スケジュールの設定などが必要となります。
まずは、これらの基本機能が付いていて、かつ直感的に操作できるツールを選ぶと良いでしょう。
ツールの基本的な設定方法
ツールの設定では、まず作成した顧客リストをツールに取り込みます。
次に、ステップ2で考えたセグメント設定をツール上で行います。
例えば、「過去30日以内に特定の商品ページを閲覧した顧客」といった条件を設定できます。
その後、ステップ3で作成したメールコンテンツをツール上で作成し、どのセグメントにいつ配信するかを設定します。
さらに効果を出す!成功のための応用テクニック
セグメントメールの運用にはさらにコツがあります。次はそれらについて解説していきましょう!
効果測定と改善のサイクル
セグメントメールは一度送って終わりではありません。
測定したデータに基づいて、常に内容や配信方法を改善していくことが重要です。
顧客の反応を見ながら試行錯誤を重ねることで、メールマーケティングの効果を最大化できます。
効果測定の指標
セグメントメールの成果を測るには、開封率、クリック率、コンバージョン率といった指標に注目しましょう。
これらの数字を見ることで、メールがどれだけ顧客に届き、関心を持ってもらえたかを把握できます。
A/Bテストで改善
より良い結果を出すためには、A/Bテストが有効です。
これは、件名や画像、CTA(行動喚起)など、メールの一部を変更した複数のパターンを作成し、どちらがより高い成果を出すかを比較する方法です。
このテストを繰り返すことで、効果的なメールの要素を見つけ出すことができます。
よくある落とし穴と対策
セグメント細分化の注意点
セグメントを細かくしすぎると、それぞれのグループに合わせたメールを作成・管理する運用工数が増える可能性があります。
最初はシンプルなセグメントから始め、効果を見ながら徐々に細分化を検討しましょう。
配信の頻度とタイミング
メールを最適な効果で届けるためには、配信頻度とタイミングも重要です。
顧客が最もメールをチェックする時間帯や曜日を考慮し、迷惑にならない頻度で情報を提供することを心がけましょう。
成功事例に学ぶヒント
セグメントメールがどれほど効果的か、具体的な成功事例を通してイメージを膨らませてみましょう。
Sephora(セフォラ):パーソナルな魅力で売上アップ
化粧品小売のSephoraでは、オンラインストアの売上拡大や、しばらく購入のない顧客(休眠顧客)の再活性化を目指し、セグメントメールを活用しました。
顧客一人ひとりに合わせたメールで購買を促し、顧客とのつながりを深めることが目的でした。
セグメントの基準とメール内容の工夫
彼らは、既存のメール購読者リストの中から、性別や名前といった顧客属性データを使ってセグメント分けを行いました。
これにより、男性・女性それぞれに合ったコンテンツを送ったり、メール本文に顧客の名前を差し込んだりといった個別最適化が可能になりました。
さらに、新しくメールを購読してくれた方へのウェルカムメールや、季節ごとのキャンペーンメール、買い物カゴに商品を入れたまま購入しなかった顧客へのフォローアップメールなど、顧客の状況に合わせた様々なメールシナリオを展開しました。
成果
これらの施策の結果、メールの平均開封率は30.32%も向上し、クリック率も49.66%の大幅な改善を見せました。
メール購読者一人あたりの平均売上は142%も増加し、さらに買い物カゴに商品を残したままサイトを離れてしまった顧客の5.22%を買い戻しに成功しています。
これらの数字は、パーソナライズされたメール配信が顧客の関心を引きつけ、売上を大きく伸ばしたことを示しています。
リンナイ株式会社:優良顧客との関係を深めて売上を伸ばす
住宅機器メーカーのリンナイは、自社ECサイト「R.STYLE」で、特に大切な優良顧客に絞ったメールコミュニケーションで売上を伸ばし、顧客が離れてしまうのを防ぐことを目指しました。
以前は、すべてのお客様に同じような強いおすすめメールを送っていたため、かえって退会してしまう顧客が増えてしまうという悩みを抱えていたのです。
セグメントの基準とメール内容の工夫
そこでリンナイは、まず顧客生涯価値(LTV)が高い優良顧客層を特定し、この層に焦点を当てた施策を開始しました。
さらに、その優良顧客を、購入した商品の種類ごと(例えば、ビルトインコンロの部品を買った人、ガス炊飯器の部品を買った人など)に細かくグループ分けしました。
過去の購入履歴に基づいてセグメントを設定することで、顧客ごとに最適な内容を届ける準備を進めました。
これにより、メールを受け取った顧客は「これは自分にとって役立つ情報だ」と感じやすくなり、メールを開いたりクリックしたりする確率が高まりました。
成果
このセグメント配信の結果、メール開封率は平均で60%近くに達し、一般的なメルマガの平均(20%前後)を大きく上回りました。
サービス退会率も0.6%と非常に低い水準に抑えられています。
さらに、メールのデザインや内容を改善したところ、メール内のリンクのクリック率は、特定の顧客グループで9.77%にも達し、無作為に抽出した比較グループの約6倍という驚異的な向上を見せました。
これらの成果は、適切なセグメント戦略がメールマーケティングの効果を大きく高め、顧客の離脱を防ぎながら売上を拡大することに貢献したことを明確に示しています。
まとめ
今回はセグメントメールの基本的な考え方から、具体的な始め方、そして効果を高めるための応用テクニックまでを詳しく解説しました。
セグメントメールは一斉送信メールと異なり、顧客の属性や行動に合わせて最適化されたメッセージを届ける手法です。開封率やクリック率を大幅に向上させ、売上拡大を狙うことが目的となります。
デメリットとしてデータの収集と管理、そして設定・運用の複雑さがあるものの、これらはステップを踏んでいくことで乗り越えられます。
実際の成功事例からもわかるように、パーソナライズされたメールは顧客との関係性を深め、ビジネスに確かな成果をもたらします。
ぜひこの記事の内容をもとに自社の顧客データを見直し、シンプルなセグメントからセグメントメールの運用を始めてみましょう!
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この記事のライター
川上あおい
3児の母。川上サトシを支えつつ学んだことを活かし始めたハリネズミ。24時間、車を運転したことがある。

この記事の監修
